変わらないけど
変わり続けて
いるもの
長く愛され多くのファンに支持され続けているコンテンツ。その成功の背景には、本来同居しないはずの「変わらない・変わり続けている」という二つのワードが密接に関わっているような気がします。
長く愛されるコンテンツということで私が真っ先に思い浮かべてしまうのは、機動戦士ガンダムとカップヌードル。なぜこの二つ!?と全く違うジャンルなので、不思議に感じてしまう方も多いかと思いますが、実はこの二つのコンテンツ、過去に数回コラボしており、カップヌードル40周年記念の際にはガンプラとカップヌードルがセットになったアニバーサリーパックが数量限定で発売されたこともありました。
特に私にとってのガンダムは小さい頃からずっと馴れ親しんできたというか、リスペクトしてきた思い入れの強いコンテンツですので、今回のテーマに添った題材として取り上げさせていただきました。
カップヌードルは発売50周年を迎えた世界初のカップ麺。業界の中では最も有名と言えるほどのビッグネームですよね。発売以来、様々な味のバリエーションが多数生み出されているものの、その全てのベースとなるスタンダード味は常にコンビニやスーパーなどの商品棚に堂々と君臨しています。
近年ではカップヌードルを使ったアレンジレシピなども多数公開されており、50年以上経った現在でも発売当初からの変わらない存在感を保ったまま、時代に合わせて進化をし続ける、まさに異なる両面をあわせ持つ商品と言えるでしょう。
1979年にTVアニメの放送がスタートした機動戦士ガンダム。40年以上経過した今でも常に新しい様々なプロジェクトが派生しており、年齢性別問わず、幅広い多くのファンに愛されています。
全体の主軸となっているのが宇宙世紀シリーズ。最初の主人公であるアムロ・レイが生きた時間軸の物語です。この40年超の間に、様々な切り口で全く別の世界観を持った多くのシリーズが発表され、ファンを飽きさせない広い間口が展開されながらも、元々の原点となる宇宙世紀シリーズにおいては、幹が拡大するかのごとくスピンオフやクロスオーバー作品が生み出され続けており、より濃い密度でその価値を高めていっています。
双方に共通して言えるのは、スタートした時点である程度完成した「カタチ」が生み出されたものの、そこで歩みを止めることなく、常に試行錯誤やマイナーチェンジ、時代に合った付加価値のプラスを追及し続けてきているということ。本筋がしっかりと厚みを増していくからこそ、そこから派生するチャレンジが生きてくるということ。「進化」を続けるからこそ「真価」が改めて見えてくるということ。そのループこそが長く愛されるコンテンツを生み出す秘訣の一つなのかもしれませんね。
皆様にもご自身で知る「変わらないけど変わり続けている」コンテンツがあれば、是非ご意見をお寄せくださいませ。
最後までお読みいただきありがとうございました。
浦上 日章
Text by Urakami Nissho