カイケンコーポレーション

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Special Feature 2023 AUTUMN

OPEN HEART 沖縄篇 Vol.3

こころひらける暮らし
沖縄県沖縄市 F様

自然の命が生きている素材を愛し、いろいろな物事や考え方を尊重して共存していこうという「OPEN HEART」な暮らしをご紹介している特集企画。
vol.3は、vol.1&2でもご紹介させていただいていた、沖縄市にお住まいのF様です。
素敵なご縁で生まれ変わったお住まいと、その暮らしとは?

奇跡のようにつながったご縁

 2023年春のSAiN76号(前々号)の特集でご紹介した名護市のS様が、音響熟成木材と幻の漆喰を知ることになった場所は、今回ご紹介するF様が運営されている整体サロンでした。

 F様がこの自然素材をお知りになったのは、2023年夏のSAiN77号(前号)でご紹介した浦添市のM様がこの自然素材をお知りになったのと同じ場所、読谷村よみたんそん(沖縄本島中部)のサロンでした。

 そしてなんと、この「OPEN HEART」特集でご紹介している沖縄の方々の家づくりを行われたラムハウジングのご担当者さんは、F様が中学校で家庭科の教員をされていたときの教え子だったのです。

 「なかゆくい(読谷村のサロン)の人から、『会わせたい人がいる』って言われてたんですよ。『音響熟成木材のことを熱弁してる』って言うから、“私も一回聞いてみたいな”って思ってました。そしたら、まさかの教え子で(笑/F様)」

 奇跡のようなご縁がつながって、F様のご自宅はリフォームで生まれ変わることになりました。

F様邸は3階建てのコンクリート住宅で、築33年が経っていました。

1階は駐車場になっています。

玄関は2階にあります。

コロナ禍のピンチをチャンスに

 整体師のF様は、2020年に開催予定だった東京オリンピックの期間中に現地へ出張の予定で、その期間を利用して、開店から12年を経ていた整体サロンを移転される予定でした。

 しかしコロナ禍に見舞われ、オリンピックは延期、サロンの先行きも不透明になり、移転を断念。
 「移転ができないならリフォームしよう」と思い立たれました。

 「お店が12年経っていて、けっこう老朽化がすすんでました。当時は絨毯を敷いてて、“これもどうにか変えたい”と思ってたんです。それで、オリンピックで2ヶ月ぐらい東京に行ってる予定だったので、そのあいだに大きなショッピングセンターに移転して、お店も新しくして、スタッフも増やして大々的にやろうと思ってたわけです。でも、コロナのおかげっていったらあれですけど、“今の場所をリフォームしてきれいに使おう”ってなったんです(F様)」

 読谷村のサロンで音響熟成木材と幻の漆喰を知り、気に入られていたF様でしたが、最終的にこの素材を選んだ最大の決め手は、ラムハウジングさんがご提案された、さつま工場での体感見学とセミナーでした。
 実は、この時にご一緒されたのが、SAiN77号に登場された浦添市のM様たちでした。
 この日、みなさまの「縁」が「絆」になっていったのかもしれません。

ご自宅に先駆け、2020年にリフォームされたF様の整体サロン。

この空間の心地よさをとても気に入られ、思わず床に寝転んでしまわれたのが、SAiN76号でご紹介した名護市のS様です。

「スッキリして、湿気もなくなって、すごい快適です」

 自然素材を使った整体サロンのリフォームにとても満足されたF様は、かねてから考えられていたコンクリート3階建てのご自宅リフォームの実行も決意されます。
 築33年の住まいの老朽化と不便を解消し、「たまりにたまったものを断捨離してすっきりしたい」というご希望がありました。

 プランのこだわりは、F様が「“ものを置かない”、“すっきりさせたい”っていう。タンスは一切、置かない、買わないって決めました」。
 お母様も「ものを置かないように。収納を作ってもらって。食器棚とかもいらない」ということでした。

 「ものを置かない」というこだわりを基本に、F様とお母様のリフォームプランは明確で、「部屋の仕切りや廊下をなくしてオープンに」「収納を広く」「ここに棚を作ってほしい」など、しっかりと決めていらっしゃいました。

 リフォームはスムーズに進み、約3ヶ月で完成。
 子ども部屋や廊下の間仕切りなどを無くし、Pタイル(プラスチック樹脂タイル)だった床を38ミリ厚の音響熟成木材うづくりフローリングに張り替え、プリント合板の板壁は幻の漆喰で新たに塗り直されました。
 F様邸は、広々として明るく、木の香りが気持ちのいい住空間に生まれ変わりました。

ドアを開けると木の香りが広がる玄関は、音響熟成木材を使った姿見も素敵です。

ダイニングキッチンは、明るくスッキリ広々と。

お母様に合わせて寸法がリメイクされたキッチンは、使いやすく、お手入れもラクに。

自然の表情が美しい、高く広く見えるように縦張りにした音響熟成木材の壁。

天井を白い漆喰にすることで、室内がひときわ明るくなりました。

「ここに収まる以上は、ものを増やさないように」と、収納スペースも充実しています。

 実際に暮らしてみての実感は、コンクリート住宅特有の「湿気がなくなった」こと。
 お住まいがとても気持ちよくなったせいか、よくお客様もいらっしゃって、長居されるそうです。

 「ちょうど梅雨の一歩手前で完成して。もう、梅雨は最悪だったんですよ、カビるし。でもすごいよね、リフォームしてから快適です(F様)」

 「もう全然、カビの臭いというか、湿気の臭い、そういうのが全然ないから。リフォームやってよかったよね(お母様)」 

 きれい好きのお母様にとっては、お掃除がラクになったことも、うれしいことでした。

 「前のうちはものだらけだったんですよ。33年分を、めっちゃ捨てました。今は、すっきりでパッと掃除できるのがいいから。お風呂と洗面所とトイレはタイルだったから、ゴシゴシゴシゴシ壁も全部やってたけど、今はもう、それがないから。全然、掃除がラク(お母様)」

 このお住まいの心地よさに、ご親族やお友達の中には、お泊りになるのを楽しみにされている方もいらっしゃるそうです。

 「この木がとってもいいっていうのが分からないから、“まず泊りに来て、お風呂に入ったら分かる”って言って(お母様)」 

 「体感しないと分からないと思います(F様)」

リフォーム前のものを天井にいかした木彫りの欄間。

音響熟成木材を使ってリメイクされた鏡。

開けなくなっていた出窓をふさいで飾り棚に。

冬は寒くて冷たかったタイル貼りのお風呂も、温泉宿のような木のお風呂に。

見事なツヤが出ている無垢・無塗装のフローリング。

「端材も財産」
沖縄のみなさんとアップサイクル活動

 「端材も財産」とおっしゃるF様。
 リフォームの施工中に出た端材も、ラムハウジングの担当の方に「これも使えるんだけど。もったいないじゃない、財産だから」とおっしゃって、整体サロンのスタッフさんたちや、知人の方などに分けてあげていらっしゃるそうです。

 「いろんな端材が出ていて、かわいいから、何か使えんかなと思って、お店に持って帰ってたんですよ。そしたら、スタッフがきれいに仕分けしてくれて。で、ほしい人にあげたりして。みんな喜んで持っていくんですよ。どうしても使えそうにないものは、焚き火(バーベキュー)用にとっといて。端材を花瓶みたいなのにさして、トイレに置いとくだけでもいいから。今はまだリフォームとか、お家を建てたりできないけど、自分の部屋に置いときたいって人に、“じゃ、どうぞ”って持たせられるんです(F様)」

 そんな思いが高まって、F様は、沖縄の空気がうまい家にお住まいの方々とご一緒に、音響熟成木材の端材をより価値のあるものとして再利用する「アップサイクル」の活動にも取り組まれていらっしゃいます。
 アイデアと愛情いっぱいの音響熟成木材アップサイクルアイテムの数々は、お知り合いの方のお店や、イベントなどで販売されています。
 本当にありがたいことです。

 自然素材で生まれ変わったお住まいに大変ご満足されているF様のお住まいで感じたのは、木材や漆喰が艶やかで美しいこと。
 F様やお母様の「自然素材に対する愛情」がこの輝きを生み、その輝きは時と共にますます味わいを増していくのだと思います。

音響熟成木材の端材も大切にされているF様。空気がうまい家にお住まいのご友人の方々と一緒に、端材の新たな価値を生み出したアップサイクルアイテムです。

音響熟木材の端材まで大切にしていただき、本当にうれしいです。
沖縄の方々のアップサイクル活動は、下記のリンクからインスタグラムでご覧いただけます。
F様ありがとうございました!
https://www.instagram.com/p/CocJWgIPQna/?img_index=1
https://www.instagram.com/p/CuGmB5CPzB8/

次回のSAiNでも、沖縄で空気がうまい家にお住まいの方のお話をご紹介する予定です。どうぞお楽しみに!
Enjoy More Story 私たちの空気がうまい暮らし

「私たちの空気がうまい暮らし」では、それぞれの暮らしをご紹介しています。
F様のお話も、リフォーム前の様子などまた別のアプローチでお届けいたしますので、こちらもどうぞご覧くださいませ。