こころひらける暮らし
沖縄県浦添市 M様
自然素材をひとつの生命体としてリスペクトし、心を開いていろいろな物事や考え方を受け入れ、お互いを尊重して共存していこうという「OPEN HEART」な暮らしをご紹介する特集企画の2回目です。
今回は、沖縄県浦添市にお住まいのM様をご紹介。
空気がうまい家史上、おそらく最もミニマルな「タイニーハウス」での暮らしとは?
夢みていた、小さくて
クオリティが高い「タイニーハウス」
「夢がそこにあったの。絶対叶えたいと思って(M様)」。
沖縄県浦添市にお住まいのM様は、カイケンのさつま工場でモデルハウスの「離れ(パーティールーム)」をご覧になったとき、そう思われたそうです。
もともと、息子さんご家族とお母様と同居されていたM様は、家が手狭になられたこともあり、自分の好きなことができて、気兼ねなくご友人も呼べるようにと、一人でお住まいになられるマンションやアパートなどを探されていました。
その後、動画配信サービスの番組で、小さくとも豊かな「タイニーハウス」の魅力を知って、ご自身でもそんな素敵な住まいを建てたいという思いが強くなられました。
「昔は“アメリカンドリーム”で、ベッドルームが5つぐらいある大きな家が夢だったけど、そういうのにみんな疲れてきているみたい。大きければいいっていう時代から、“タイニーハウス”っていう、いかに小さなスペースで、クオリティが高く、居心地がよくて、ストレスもない生き方ができるかっていうのが大切になってきているんでしょうね(M様)」。
タイニーハウスの豊かさに共感されたM様は、センスのいい小屋などを特集した雑誌を集めたりして「こういうの素敵よね」と、ご友人に話していらっしゃったそうです。
そんなM様が、一目見た瞬間「これ!これ!これ!」と思われたカイケンコーポレーションさつま工場内ハイグレードモデルハウスの離れ(パーティールーム)。
そこに至るまでには、不思議なご縁があって、M様いわく「奇跡がどんどん起きた」そうなのです。
縁と奇跡と Fall in Love
M様はヨガの先生でもあり、読谷村(沖縄本島中部)にヨガ教室として利用されていたサロンがありました。
偶然にも、このサロンは音響熟成木材と幻の漆喰でリフォームされていた場所で、M様は音響熟成木材が大のお気に入りでした。
ヨガ教室に通うみなさんと、「この木いいねー、気持ちいいねー」とよく話をされていたそうです。
サロンの方から音響熟成木材のサンプルをいただいて、枕にしたり、プランターの上に置いたり、いろいろと使われていたそうで、M様には「いつか私もこの木を使った家に住みたい」という夢もありました。
不思議なご縁はかさなっていて、実はこのヨガ教室に通われていた方の中に、SAiN76号でご紹介したS様と、このサロンのリフォームを担当されたラムハウジングの方がいらっしゃったのです。
M様は、自分のヨガ教室の方がリフォームを施工されていたという事実を知って、「あなただったの!」と、本当に驚かれたそうです。
M様が「奇跡があるの」とおっしゃる出来事も起こりました。
一人住まいのためのお部屋を探されていたM様が、「やっぱり自宅の敷地内に小さな小屋でも建てよう」と決められた当初、知人の一級建築士の方に相談されていました。
ある日、その建築士の方に「わたしの大好きな木でできているお家を一緒に見に行ってくれないか」と頼み、読谷村のサロンに出かけられました。
サロンに着くと、約束も何もしていないのに、そこに、たまたま、ラムハウジングの担当の方がいらっしゃったのです!
神の啓示だろうかというぐらいの偶然に興奮されたM様は、ラムハウジングさんに音響熟成木材を使ったタイニーハウスづくりをお願いすることにされました。
ご縁はつながり、M様は、空気がうまい家を検討されていらっしゃるお知り合いの方々と一緒にさつま工場見学に出かけられ、イメージ通りの「離れ」をご体感。
「百聞は一見にしかず。あの離れを見た瞬間、これだ!離れだ!って(笑)。あれがもう、決め手。そのまま完全にイメージと一致したんです(M様)」。
ご縁や運に彩られたM様のタイニーハウスづくりですが、M様は、こうもおっしゃいます。
「家づくりって、やっぱりそのときのタイミング。予算とかもあるだろうし。でも今は、“この木が呼ぶ”って思ってるんです。木も人を選んでる。お金があるからいいっていう問題じゃない、みたいな。そういうことを、わたし最近、とっても思います。いろんな人に紹介するんだけど、やっぱり最終的に「もう、これしかない」って、この木に fall in love してくれてる人なんです(M様)」。
小さくても理想の自分の空間が
広がって、ものすごく満足
「タイニーハウスであればあるほど、アイデアがすごく必要なの。限られた空間で、いかに広く、快適に過ごすかだから(M様)」。
M様のタイニーハウスは、ロフト付き3坪の平屋で、シャワーとトイレも完備され、限られた空間にアイデアとこだわりがいっぱいです。
「こだわるとすれば、ミニマリスト。無駄なものは持たない・置かない。ものが多いのがストレスだと感じたんです。収納があればあるほど、ものが増えるじゃない? でも“必要か”っていったら、そうでもない。引き出し4つだけが、わたしの範囲。そこからあふれるとストレスなんです(M様)」。
この空間に必要なものをかなり絞ったというM様。
今でも「もうちょっと絞れるかな」と思っていらっしゃるそうです。
このタイニーハウスで、M様がいちばんやりたかったことは、「瞑想して、ただ静かになりたかった」とのこと。
「“瞑想”って、静かに、マインドをオフにする。いつも忙しい、がちゃがちゃしたマインドが、いったんふっと静まる瞬間があるんですよね(M様)」。
実際にここで過ごすようになって、五感が喜ぶ、自然と共にいる感覚が実感できるようになられました。
「旅行が大好きで世界中あちこち行きましたけど、もうどこにも行きたくないです。お金で買えないものがあるし、いま自分のいるところ、寝るところが、世界一になってるから、ほんとに満足ね。小さくても、理想の自分の空間が広がっていて、ものすごく満足なんです。
わたし、どこも出たくなくなっちゃったから、車を手放したんですよ。みんなが来てくれたらいいと思ってるから。車を手放して、余計、かるい。もう、とにかくすっきり。だから、いいかんじで60代を迎えられそうです。毎年、誕生日に“今がいちばん幸せ”って言える自分が好きなんです(M様)」。
限られた空間に無限の心地よさが広がるM様の満ち足りた暮らしは、このシンプルなタイニーハウスで叶えられ、これからもいっそう素敵に続いていきます。
取材後、M様、M様のご友人のF様(次回以降でご紹介予定です)、ラムハウジングのみなさんと、夕食をご一緒させていただきました。
音響熟成木材という自然の命が宿った木材が結んでくれた、ありがたいご縁にこころひらかれ、多くのことを学ばせていただき、本当に感謝です。
M様、F様、ありがとうございました!