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最終更新日: 2025年7月16日

植物には見えて、人間には見えない世界??

京都で実際に空気がうまい家にお住まいの渋谷浩一郎さん。
渋谷さんは、大学卒業後、公立小学校の教諭を15年勤められ、現在は数名の生徒と学ぶ意味を考えながら勉強を行う一方で、ブログ運営や文章の書き方を企業でレクチャーするなど、多方面でご活躍されています。

ここでは、日々の暮らしの中で感じる自然の不思議さ、そこから学ぶことなどをご紹介していただいています。

目や耳、口がない植物たちは、私たちにはどのような世界が見えているのでしょうか。
人間が認識できる世界はほんの一部に過ぎず、ミツバチが紫外線で花を見つけたり、植物同士が化学物質で情報交換を行ったりと、自然界には私たちの想像を超えたコミュニケーションが存在しています。

本記事では、植物間コミュニケーションの驚くべき現象や、私たちが当たり前だと思っている「常識」を見直すきっかけとなる視点をご紹介いただきました。
自然界の不思議で奥深い世界を、ぜひご覧になってみてくださいね。

渋谷浩一郎

大学卒業後、公立小学校の教諭を15年勤める。 現在は、数名の生徒と学ぶ意味を考えながら勉強を行う一方で、ブログ運営や文章の書き方などを企業で教える活動をしている。

目や耳、口のない世界

日々、いろいろなものを見ながら生活をしています。
炊きたてのご飯があれば「美味しそう」と思い、口に運んでみると、たしかに美味しいと感じます。
椅子があれば、「ちょっと座ってみよう」と思い、腰をかけると、気持ちよく座ることができます。

たしかに、そこには間違いなく「もの」があり、それを目で見て、自分の行動を決めています。
だから、人にとって「視覚」というものは、とても大切な感覚であることは間違いありません。
でも、今日は、「植物が見ている世界」がテーマです。

だいたい、
植物に目なんかないじゃないか?
耳も口もなければ、歩く事さえできないじゃないか?
そう考えられます。
ところが、ここでちょっと別の見方をしてみましょう。

近年では、「温暖化や感染症で人類が危ない」と言われることが増えてきました。
この大変な状況を真剣に受け止めて、対策を考えないといけません。
それくらい、今は大変な時期ですが、植物はというと…
植物の一種である木は、3.8億年前に誕生したとも言われています。
この長い長い期間に、現代社会ほど大変なことは起きなかったのでしょうか。

これは、想像するしかできませんが、これだけ期間が長いと、木にとって、いい時期もあれば、辛過ぎると感じた時期もあったと考えても良さそうです。
しかも、それが何度も繰り返されたはずです。
それでも、木は今でも生命をつなぎ、今年も新しい命を誕生させました。

目や耳、口もなく歩くことはできませんが、過酷な条件でも生き抜く術をもっていると考えるのが自然ではないでしょうか。
さぁ、目や耳、口のない世界を一緒に楽しみましょう。

見えないものを見て、見えるはずのものが見えない世界

人は、存在する「もの」を見ることができます。
今、目の前にスマホやパソコンが見えて、確かに存在しています。
誰も幻なんて言わないでしょう。
ここで、こんな実験をしてみましょう。

右目と左目の間に、下敷きの様な仕切りを入れます。


そして、右目では緑しか見えないようにして、左目では赤しか見えないようにします。
この状態で、両目で見ると…しっかりと黄色が見えるはずです。

ところが、どうみても、あなたの前には黄色のものは存在していません。
つまり、存在しないものを、目は認識したということです。

私たちが見ているのは、ほんの一部の世界

では、ちょっとミツバチの世界を見てみましょう。
ミツバチをとっても可愛がられている高橋さんに話を伺います。

ミツバチが上手に花を探して、蜜を集めることができるのは、紫外線が見えているためです。
紫外線が見える世界の様子は、紫外線カメラを使えば、どんな様子か知ることができます。

ミツバチ目線で見た花の様子


ミツバチ目線で見た花は、光っているようにも見えます。
私たちが普段花を見ても「綺麗だなぁ…」と思うのですが、ミツバチをはじめ、ほとんどの昆虫は、紫外線が見えるので、思わずこの美しさに吸い寄せられるのでしょう。
きっと、花も昆虫たちの目のことを知っているのでしょう。
紫外線があたると、こうした綺麗な色を放つように、花を作ります。

ちょっと余談になりますが、少し前までの車なら、夜になるとヘッドライトにたくさんの虫が集まって、「嫌だなぁ」と思ったことがあると思います。
ところが、最近の車のヘッドライトには、全然、虫が集まりません。
なぜだか分かりますか?
最近の車のヘッドライトはLEDになったので、明るいけれども、紫外線を出さないからです。
私たちには、明るく見えていますが、虫たちにとっては明るくないのです。

こんな風に見ると、日頃、何気なく見ている世界が全てだと思いがちですが、「自然の世界」という大きな目で見ると、私たちが見ている世界は、ほんの一部だということに気づかされます。

常識を捨てよう!目や耳、口だけが情報を交換する器官ではないのでは?

「植物は、痛みを感じるのか?」とか、
「果物や野菜に優しい言葉をかけてあげると、おいしく育った」
「いやいや、耳がないじゃないか?」などという話が行われます。
けれど、今、見てきた様に、人間が認識できる情報の範囲は、目や耳で感知できる範囲に限られているということです。

私たちが全く感知することができない紫外線や赤外線、またまた未知の何かを感知する力を植物はもっているのではないか? こう考える研究者の方もとても多いのです。

植物間コミュニケーション

実は…「植物間コミュニケーション」という現象があります。
植物は害虫にやられると、自分を守るために、体内に「害虫が嫌がる毒のようなもの」を発生させて自分を守ろうとします。
大根おろしが擦り方によって辛くなるのもこの性質があるためです(詳しくは、「口の中でも生き続ける大根」をご参照)。

この様な性質は、古くから農家の方々の間では、当然のこととして知られてきたのですが、傷ついた植物は、周りの植物に「嫌な奴が攻撃にきたよー注意しろ!」という様な信号を出すことが明らかにされました。

例えば…
A 傷ついた植物を近くに置いて栽培した大豆の苗
B 通常通り栽培した大豆の苗
この2つの苗の成分を比較すると、Aの大豆の苗の方が、虫が嫌がる「サポニン」という物質の濃度が高かったということです。

黒大豆の苗


つまり、私たちは感じることができませんが、傷ついた植物は、周りの植物を助けようと信号(化学物質)を出していたということです。
こんな素晴らしい通信手段をもっていたために、植物たちは、何億年もの間、命をつなぐことができたのかもしれません。
(参考リンク) https://www.asahi.com/articles/ASP86517DP86PLBJ005.html

虫も植物も本当は、たくさんの事を教えてくれている

虫や植物は、私たちが想像もできないほど敏感なセンサーをもっていそうです。
この植物の実験は、種類の異なる植物間で通信が行われていました。

今、人は国・民族間で、争いを行っていますが、「それでは、良くないよ」とメッセージを投げかけてくれているように思います。

また、いろいろなものが、工業化によって、機械的に作られるようになりました。
けれど、その多くの原料は、自然の産物です。
きっと、彼らは、工場で機械的に処理されるのを寂しいと感じているかもしれません。

植物たちは人間の世界を見てどう感じているのでしょうか


こんな世界をのぞいて見ると、昔から「ものには神様が宿っている」と言われてきたのも良くわかる気がします。

今日も自然発信基地に遊びにきてくれてありがとう。
木に音楽を聴かせてあげると、面白く可愛いらしくなる…
そんな話もまたの機会にしたいと思います。


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