年月を重ねて熟成するわが家
宮崎市内にお住まいのH様ご夫婦。
自家製酵母でパンを焼き、生ごみから作った「たい肥」で野菜を育て、アロエで化粧水をつくり、手作り石鹸も・・・体に優しい自然素材で、手作りの暮らしを豊かに楽しんでいらっしゃいます。
宮崎市内で、独自のコンセプトによる「住む人の心と体に健康的な暮らし」をつくりつづけるバリア・フリー工房の健康住宅。
「ここに住み始めてから暮らしにゆとりができ、いろんなものを手作りして日々楽しんでいます」と奥様。
アレルギー体質だったご主人の体を気遣い、体にいい家を探そうと動き出したのがきっかけで、いろんなモデルハウスを見に行き、2年くらいかけてようやく出会った理想と思える家が、「音響熟成木材」と「幻の漆喰」でつくるバリア・フリー工房が手掛ける健康住宅でした。
生ごみはリサイクルして、野菜作りのための「たい肥」をつくる
奥様は庭で様々な野菜を育てていらっしゃるのですが、家庭内から出る生ごみをリサイクルして、野菜作りに必要な「たい肥」を作られています。
生ごみと庭にある落ち葉を混ぜて1~2週間たつと、少しずつ微生物が分解していくそうです。
コーヒーの皮を混ぜると臭いもほとんどなく、きれいに分解が進んでいくとのこと。
分解が進むごとに、中身を半分ずつ右側から左側のバケツに移し、スコップでかき混ぜます。
夏だと1か月くらい、冬だと2か月くらいかけて一番左のバケツまで移動していくと、栄養たっぷりのふかふかの腐葉土に変化しています。
ご近所にあるご実家の生ごみもすべてここでリサイクルされていて、もう10年以上も生ごみを捨てていないそうです。
写真くらいのスペースがあれば、生ごみをバケツに入れて落ち葉を混ぜるだけなので、落ち葉と少量の土さえあれば簡単にできるとのこと。
ちょっとしたひと手間で、ごみの量も減り、家庭菜園に必要な安全なたい肥が出来上がるので、これからもずっと続けていく予定です。
この時期(4月撮影)は、夏野菜の土づくりの準備中です。
プランターには、イチゴ、ニンニク、びわの木(びわの実を食べた後、プランターに種を植えて3年くらい)、日向夏の木などが、元気に育っています。
心地いい空気に包まれる1Fリビング
1Fは、来客対応のスペース&ご夫婦の趣味でもあるロードバイクを飾れる部屋。
ちょっとした来客なら、ここで対応できるのも便利です。
1Fリビング奥の明るい窓際にも、いろんな植物が元気に育っています。
左側はマンゴーの木。
マンゴーを食べた後、種を2日くらい水につけ、割ってから土に埋め、3年ほどでこのくらいの大きさになったそうです。
居心地の良さを高める2Fリビング
H様邸での大きなプランニングポイントは、2階リビングです。
限られた敷地に建てることもあり、明るさや居心地の良さを考慮した結果、この選択に落ち着きました。
窓の位置や大きさを工夫しているので、開ければスッと気持ちいい風が通ります。
窓を開けていても外からの視線が気にならないのもいいところ。
高齢になっても上り下りが苦痛にならないように、勾配や昇降のしやすさを考えて作られた階段もとても気に入っています。
年月の経過とともに味わいを増して居心地がよくなっていくわが家
15年たった今でも、真っ白な壁はきれいなまま、優しい木の香りに包まれ、年月が経つにつれてなじんでいく住まいです。
「建てたときより、床は温かみを増し、更に心地よくなりました。幻の漆喰や音響熟成木材が、ガミガミやイライラも吸着してくれているのか、些細なことは許せる気持ちになります(笑)」
「住まいは、住む人と家とがエネルギーを与えあい・もらいあって育てていくもの」というのが、バリア・フリー工房高橋社長の考えです。
H様邸は、まさしくご夫婦と家とが呼応しながら育てていると言えるでしょう。
「家に帰ると、優しく包みこまれるようでホッとします。体の力が自然と緩まり、眠くなるんです。これも家が持つエネルギーなのかもしれませんね」
毎日料理やお菓子作りを楽しんでいます
だしや調味料も加工品ではなく、出来るものは自分たちで作られています。
心も体も健やかになる「空気がうまい暮らし」
「わが家は十数年経っているのですが、建てた時と変わらず、とても心地よく過ごしています。自然素材にとことんこだわったバリア・フリー工房での住まいづくりをきっかけに、身の回りの環境や暮らしそのものを見つめ直すことが出来ました。すると、日常生活や仕事にゆとりが生まれ、好きなものをゆったりと手作りする時間も楽しめるようになりました。夫のアレルギーも驚くほど改善されました」