私たちが思い描いていた暮らし
沖縄の住宅事情は戦後一気にRC造(鉄筋コンクリート構造)に変わり、沖縄全体の9割以上を占めています。
なぜRC造の住宅がここまで多くなったのかという理由は諸説ありますので、ここでは割愛しますが、今あらためて木造住宅の需要が少しずつ増えてきています。
今回取材させていただいたS様ご夫婦(現在大学で情報科学を教えるご主人と、健康をサポートするお仕事をされている奥様)も、新築をご検討される前は沖縄では一般的なRC造の戸建ての借家にお住まいでした。
そのような状況から、2022年1月に「空気がうまい家」を沖縄県名護市に新築することになった経緯も含め、お二人の暮らしをご紹介させていただきます。
RC造借家での暮らし
新築前は、沖縄では一般的なRC造の借家に暮らされていたS様ご夫婦ですが、台風などの災害に強いと言われているコンクリートの住宅にもやはり悩みがあり、多くの方が共通して言われるのが「湿気」や「カビ」の問題です。
沖縄は一年を通して高温多湿な亜熱帯の気候ですので、一日中エアコンを入れているのは珍しくない状況です。
S様ご夫婦も、いま改めて振り返ってみると、仕事から家に帰っても疲れがなかなかとれず、なにかをやるにも「よしっ」と気合いを入れないと取り掛かれないくらい体が疲れていた感じだったそうです。
ただそのときは、それが普通の暮らしなので特にどうすることもできず、その状況を受け入れながらも暮らされていたそうです。
家づくりのきっかけ
そんな暮らしの中で、ご高齢になったご主人のお父様との同居の話が持ち上がり、そこから具体的な家づくりを考えだしたのがきっかけでした。
最初はマンションでも建売住宅でも住居の形態にはこだわらず、まずはいろいろ実際に見に行かれたそうです。
しかしいくら見ても、なかなかお二人がピンとくる建物が見つからず・・・
そんな中、お住まいになられていたRC造の借家を買取らせていただけるという話が持ち上がり、ご夫婦で話した結果、「購入して自分たちの住みやすいようにリフォームをするのもいいよね」ということで、いよいよ現実的にその方向で進みだしました。
「音響熟成木材」との出会い
もともと奥様が通われていた「心踊心笑(うきうきわくわく:通称ウキワクさん)」という整体サロンが沖縄市にあるのですが、そのウキワクさんが内装をリフォームされた際に音響熟成木材を使われていて、とにかくそのフローリングがあまりにも気持ちがよく、ウキワクさんにもいろいろ話を聞いていくうちに「この音響熟成木材を使いたい」という思いが強くなっていたとのこと。
◉後の取材でウキワクさんからお伺いしたのですが、ご主人が整体に来られた時に「コソッと床に寝転んでもいいですか?」とお願いして、本当に寝転んでいたくらい気に入られていたそうです(笑)。
◉「心踊心笑(うきうきわくわく)」の整体師でオーナーのF様のサロン及びご自宅も、近日「私たちの空気がうまい暮らし」にてご紹介予定です。
S様ご夫婦は、リフォームをすることで「こんなに気持ちがいい環境が手に入るなら・・・」とお二人で想像しながら、すごくワクワクされていらっしゃいました。
最初は、自然素材を使っているような会社をいろいろ調べて相談に行かれたそうです。
その際に「この音響熟成木材を使ってリフォームをしたいんです」と相談すると、相談したところにはお取り扱いがなく、なかなか難しいというご返答だったとのこと。
それならばと、ウキワクさんのサロンをリフォームした会社を紹介してもらおうという事になり、ウキワクのF様にご紹介していただいたのが、今回の新築をお願いすることになった、北谷町にある弊社の取引先の「ラムハウジング」さんです。
左は奥様の智子さん、
右は次女の晃奈さんです。
(ラムハウジングさんのリンクは文末に)
ラムハウジングさんとの出会いもいただき、借家を購入してリフォームの方向で進めていたのですが・・・
ある時、いろいろ諸事情が重なり、その借家を購入するお話がなくなってしまいました。
こればっかりは仕方がない状況でしたが、売却していただく予定だった方から新たな土地をご紹介していただくことになりました。(現在新築をしたこの土地です)
最初は、草ぼうぼうで土地の形もきれいな形ではなかったこともあり、ご主人はあまりこの土地に新築をして暮らすイメージが湧かなかったそうです。
そんなときにラムハウジングの川上晃奈さん(S様邸のご担当)から、一緒に鹿児島の「音響熟成木材」を作っているさつま工場へ見学と体感宿泊に行きませんかというお誘いがあり、ぜひということで、この木材に興味がある方々数組と一緒に、さつま工場へご来場いただくことになりました。
いよいよ鹿児島へ到着後、最初に湧水町にある弊社の「空気がうまい家」湧水モデルハウスを見学していただきました。
このモデルハウスをご見学されたときに、お二人で「これまで思い描いていた形がそこにあった」と感じられたそうです。そこから体感宿泊するさつま工場への移動中、お二人で「これ建てたいね」と増々家づくりへの思いが高鳴っていったそうです。
その後、さつま工場へご来場いただいた際に、今検討している土地のことなども相談してみたところ、弊社代表からも少々形が変わっている土地だからこそ、工夫をすれば自然を活かせる素敵な住宅が建てられるということを聞き、心配も解消され、新築への思いが盛り上がってきたそうです。
さつま工場で実際の工場を見学し、経年したモデルハウスも体感され、その夜は、弊社の体感宿泊棟にお泊りいただいて、「音響熟成木材のお風呂」にもご入浴いただき、一晩ゆっくりと過ごしていただきました。
実際に宿泊してみて、最終的に「空気がうまい家で暮らしたい」という思いが固まったそうです。
「空気がうまい家」づくりがスタート
プランに関しては、①お父様との同居が出来ること ②建具は引き戸 ③トイレが2つ という3つの希望だけがありました。
あとはお任せで、奥様は「本当に素敵なプランを提案していただいてとてもスムーズに運んでいきました。
こんな素敵な家が出来るとは!と、本当に満足しています」とお喜びいただいています。
玄関までのアプローチ
北側からの採光を取り入れた玄関
このような大きな窓が心地よい自然光を届けてくれます。
玄関とリビングの仕切りの上部の壁はなくしています。
憧れていたロフトスペース
「プランを提案いただくまでは、ロフトスペース自体考えてもなかったです」と奥様。
こんな自分だけの特別なスペースは、あったらいいな~と憧れていただけで、それが実現できて大変喜んでいただけました。
奥様自身が「ゆっくり心を癒やす瞑想部屋として過ごしていきたい場所です」とおっしゃっていました。
愛犬の「テンテン」も元気になりました
以前の住まいから一緒に暮らしていて、飼い始めて15年(人間だと75歳くらい)のテンテンは、以前はアトピーの症状があり、いつも一生懸命に3本足で立ち、もう一本の足でずっと体のどこかを搔いていて、ごっそり毛が抜けていてすごく心配な状況だったようです。
そのテンテンも、ここに引っ越してからは少しずつ毛が生えてきて、以前のように掻かなくなったようです。
「今思えば、やっぱり環境がよくなかったのかなーと思います」と奥様。
元気になっていくテンテンの姿に、ご夫婦ともに本当に心から喜んでおられました。
床に敷いてあげています。
お風呂に入る時間も楽しくなりました
以前の借家は、タイル貼りのお風呂で本当に寒く、入浴するにも気合いを入れないといけないくらい辛かったそうです。
でも今は、音響熟成木材の香りに包まれて毎日お風呂に入る時間が楽しみになられたそうです。
睡眠の質が良くなったことを実感した
ご主人は、借家時代は仕事の帰りが結構遅く、時には深夜0時を過ぎることも多かったそうです。
しかし「空気がうまい家」で暮らし始めてからは、早く家に帰りたいという気持ちが強くなり、だんだん帰宅時間が早くなっていったとのこと。
この家で明らかに睡眠の質が良くなり、さつま工場で体感宿泊をした時と同じ感覚で、体の疲れがとれるようになったそうです。
以前は仕事を遅くまでされていましたが、今は質の良い睡眠をきちんととることで、短い時間で集中して仕事をする方がよりパフォーマンスが上がることも実感しているとのことでした。
定年後は少し仕事の量を減らして、その分大好きなビートルズのレコードをゆっくり聞いたり、レコードショップのようにレコードのジャケットを部屋に飾ったりしようと楽しく計画中です。
また、ご主人は「庭で土をいじって菜園もつくるのも、近い将来の夢です」と、楽しそうにおっしゃっていました。
窓から素敵な景色が一望できるリビング
奥様が新築の暮らしでいちばん叶えたかったことは、「お仕事も含め人を自宅に呼んでいろんなことが出来たらいいな」ということで、今は定期的にいろんな会を自宅でひらいて、沢山の方々との交流ができているそうです。
以前の暮らしでは、本当に毎日疲れが溜まっていて、何をやるにも億劫で、人を自宅に招いて何かをする力はなかったそうです。
「今ではそれが嘘みたいに、体も元気で毎日が充実しています」と、嬉しそうにお話していただきました。
奥様手作りのチーズケーキをいただきながら、ご主人がもともと物理学の教授ということもあり、本題のあとの余談ですが、私自身もすごく興味があった「量子物理学」のお話もいろいろお聞かせいただきました。
詳しいお話はここでは割愛しますが、ご興味がある方は検索されてみてください(笑)。
私達人間にはまだ完全には分かっていない世界だけれど、感覚では分かっていて、すでに量子物理学を応用して生きている現実があること、一見スピリチュアルに思えることも、物理学という正反対に見える世界でいろんな証明ができていたり・・・あらためてすごくおもしろいお話でした。
最後に、毎日楽しみなことがもう一つあって、夕方になるといつも家の軒先にイソヒヨドリが来てくれるそうです。
かわいくて仕方がないそうです。
夕方には戻って来るそうです。
お二人には心からこの素材(木材)を大切にして暮らしていただけて、私達も本当に嬉しく思います。
これから「空気がうまい家」に興味を持たれた方々も、ぜひお二人の暮らしを参考にしていただければ幸いです。